『2013~15年行動宣言』の公表にあたって
和歌山大学長 山本健慈
本宣言は、第2期前半期における中期目標?中期計画の達成と2011-2013行動宣言に基づく諸事業の成果をふまえ、第2期後半期における重点的課題を明示したものです。
2011~2013行動宣言は、冒頭、宣言の趣旨と性格を次のとおり説明しています。
「国立大学法人和歌山大学は、2010年4月より第2期の中期目標?中期計画に基づいて教育、研究、大学経営を展開しています。しかし、中期目標?中期計画の各項目を達成すればどのような大学になるのかのイメージは必ずしも鮮明には伝わりません。私たちは、大学内部の学生?大学院生、教職員に対しても、学外の地域?社会に対してもいかなるゴールに向けて活動しているのかを、より鮮明に伝えることが必要だと考えます。このため、第2期の中期目標?中期計画の諸課題を凝縮させ、2013年3月までに和歌山大学が達成を目指す、7つの重点課題を設定しました。今後は、この7つの課題の実現を強く意識しつつ、全構成員の参画と協働で第2期中期目標?中期計画の諸課題を総合的に実現するべく大学経営を遂行します。」
この宣言は、ポケット版リーフレット等での配布を含め、さまざまな機会に、また広く各界に伝えてきましたが、幸い「和歌山大学改革」への意欲と決意を伝えるものとして、またその?ゴール?をわかりやすく伝えるものとして、多くの方の共感をうることができました。
さらに、宣言で示す諸課題の達成をもとに描いた「和歌山大学物語」(2013年4月)は、学生が入学し、4年間主体的に学ぶことによって、日本と世界を支える人材として育っていく過程とそれを支援する組織?大学?教職員の役割(組織の再編成を含んで)を明示したものとして、文部科学省等の深い理解をえることができ、大きな図書館改革の予算獲得や大学院観光学研究科博士課程の設置のへの大きな流れをつくることができました。このたび公表する「2013―2015行動宣言」は、第2期中期の後半という「国立大学のミッションの再定義」に直面するなかでの和歌山大学の改革方向を明らかにしたものです。本行動宣言の作成にあたっては、多くのセクション、多くの教職員からの意見が寄せられました。そのひとつひとつは貴重なものであり、またその実現にむけて意向的な参加する意思を伴ったものでした。
私および役員会は、寄せられた意見は、第2期中期目標および課題のなかに位置づくものであり、その総体としての達成のための努力を基盤としつつ、焦点的課題として示した「行動宣言」の実現に全力を尽くしたいと思います。