発明の要件
発明に該当するためには以下の要件を満たす必要があります。
- 自然法則を利用したものであること
「自然法則」とは、自然界において経験的に見いだせる法則をいいます。
よって、自然法則自体、自然法則に反するもの及び自然法則を利用していないものは発明に該当しません。 - 技術的思想であること
「技術」とは、一定の目的を達成するための具体的手段をいい、知識として他人に伝達できる客観性が必要です。
よって、個人の熟練によって到達する「技能?技量」や情報の単なる提示などは除かれます。 - 創作であること
「創作」とは、新しいものを作り出すことであり、自然現象等の単なる発見とは異なる概念です。
- 高度であること
実用新案法における考案と区別するためのものです。
特許の要件
発明に該当しても以下の要件を満たさないと特許されません。
- 新規性があること(特許法29条第1項各号)
発明が客観的に新しいこと、具体的には特許出願前に日本国内又は外国で公然知られたもの? 実施されたもの、刊行物に掲載されたものには当たらないことが必要です。
- 進歩性があること(特許法29条第2項)
発明が属する技術の分野における通常の知識を有する者が、出願時の技術水準から容易に発明できない程度の困難性が必要です。
- 産業上の利用可能性があること(特許法29条第1項柱書)
一般には工業等の生産業を意味するが、農業、運輸業、金融業等も含まれます。
人間を手術、治療又は診断する方法、個人的、学術的?実験的にのみ利用される発明、実際上、明らかに実施できない発明などは 産業上利用できる発明には該当しません。