過去の講演会／研究会

2023年度

「競争の役割と公正取引委員会の活動　～デジタル分野における取組と不当表示規制～」（終了しました）

開催日

　2023年
　11月10日（金）
　10:50～12:20

会　場

　西2号館　E101

競争の番人?公正取引委員会がやってくる！

[講演者]

　公正取引委員会　近畿中国四国事務所長
　　原　一弘 氏

[略歴]

平成 4年 3月　早稲田大学政治経済学部卒業
平成 4年 4月　公正取引委員会事務局経済部調査課
平成 10年 7月　公正取引委員会事務総局経済取引局
平成 13年 3月　外務省欧州連合日本政府代表部
平成 16年 7月　公正取引委員会事務総局経済取引局
平成 19年 6月　公正取引委員会事務総局審査局上席審査専門官
平成 20年 4月　公正取引委員会事務総局経済取引局上席下請取引検査官
平成 22年10月　公正取引委員会事務総局審判官
平成 26年 7月　公正取引委員会事務総局九州事務所長
平成 29年 4月　公正取引委員会事務総局官房国際課長
令和元年 7月　公正取引委員会事務総局審査局第一審査長
令和 2年 7月　公正取引委員会事務総局官房総務課長
令和 4年 7月　公正取引委員会事務総局近畿中国四国事務所長

[対象]　和歌山大学の学生?教職員

[講演概要]

(1) 競争政策の意義
市場における競争によって、企業には成長?事業の活性化、技術革新、市場規模の拡大、消費者には安価で良い商品?サービスの充実、選択肢の多様化、そして社会全体には雇用の増加、新規産業の創出、経済の活性化?発展といったメリットがもたらされる。しかし、一方では競争を妨げる行為を事業者が行うことがあり、競争によるメリットを実現するためには、公正かつ自由な競争を促進してこれを確保するための政策が必要となる。それが「競争政策」であり、その中でも、事業者による競争制限行為に直接対応するのが「独占禁止法」である。
(2)独占禁止法?公正取引委員会
公正取引委員会は、公正かつ自由な競争を促進するために、独占禁止法を運用する専門の行政機関である。独占禁止法は事業者又は事業者団体による競争制限行為を排除するため、①私的独占、②不当な取引制限、③不公正な取引方法及び④競争を実質的に制限することとなる企業結合を禁止している。公正取引委員会は、様々な分野における独占禁止法違反行為に対し厳正に対処してきている。
(3)デジタル分野における取組
公正取引委員会が近年特に力を入れているものとして、ＧＡＦＡに代表されるデジタルプラットフォーム事業者に関連した取組を挙げることができる。デジタル分野では、利用者が増えれば増えるほど利便性が向上するネットワーク効果が働き、かつ限界費用が低廉であるため、特定の事業者による独寡占が生じやすい性質がある。デジタルプラットフォーム事業者が大きくなることで消費者に対するサービスの向上を期待し得る一方、ライバルとなる新規参入業者に対する競争阻害行為など、独寡占の弊害もみられている。これは世界的に共通の問題であるが、公正取引委員会においても、各種実態調査の実施、個別の事件処理など、デジタル分野における取組を積極的に行ってきているところである。
(4)景品表示法とステルスマーケティング
独占禁止法の特例法として制定された景品表示法は、過大な景品や不当表示を規制する法律である。同法は消費者庁が所管しているが、公正取引委員会は消費者庁長官から調査権限の委任を受け、地方事務所等において、景品表示法違反事件の調査、違反の疑いに関する情報の受付業務、相談業務等を行っている。最近のトピックスとして、近年の消費生活のデジタル化の進展に伴いインターネット広告市場が拡大する中で、広告主が自らの広告であることを隠したまま広告を出稿する「ステルスマーケティング」の問題が顕在化していたところ、景品表示法で禁止する不当表示にステルスマーケティングが新たに追加され、令和5年10 月から同法の規制対象となっている。

[講演風景]

「長距離フェリー概論～フェリーの社会的役割」（終了しました）

開催日

　2023年
　11月2日（木）
　13:30～15:00

会　場

　オンラインまたは

　西3号館 3F
　　第2会議室（305室）　

[講演者]
　
　株式会社　名門大洋フェリー
　　常務執行役員旅客本部長
　　山本哲也 氏

[略歴]

1954年　　京都市生まれ69歳
1977年　　兵庫県立神戸商科大学（現兵庫県立大学）経済学科卒業　
1984年　　(株) 名門大洋フェリー入社
2007年　　同社　執行役員営業統括部長就任
2011年　　同社　常務執行役員旅客営業部長就任
2021年　　同社　常務執行役員旅客本部長就任　現在に至る

　国土交通省港湾局「次世代高規格ユニットロードターミナル検討会」委員
　（一般社団法人）日本旅客船協会　業務委員
　（一般社団法人）日本長距離フェリー協会業務委員
　阪神フェリー協議会　業務委員長

[対象]　どなたでもご参加いただけます（無料）

[講演概要]

ご講演は、91ページにも及ぶスライドをご準備いただき、
　1．名門大洋フェリーの紹介
　2．フェリー総論
　3．フェリーによる貨物輸送について
　4．フェリーによる旅客輸送について
　5．これからのフェリーの課題
の目次構成で実施されました。
　「1．名門大洋フェリーの紹介」では、企業理念、会社概要、事業の内容、子会社、航路?ダイヤ、港への网易体育、輸送実績?品目、船隊整備、最新の新造船に関する説明がなされました。
　「2．フェリー総論」では、フェリーとは、日本におけるフェリーの歴史、フェリーの社会的役割と機能、フェリーの社会的責任、業界団体の順に説明がなされました。
　「3．フェリーによる貨物輸送について」では、物流業界におけるフェリー輸送の位置づけ、陸上輸送との比較、内航海運との比較、物流業界が抱える問題や課題、モーダルシフトの推進?フェリー輸送のメリット、モーダルシフトに向けた課題についての説明がなされました。
　「4．フェリーによる旅客輸送について」では、フェリーの旅客輸送の特長、航送旅客と徒歩旅客、予約から乗船まで、客室と船内設備、教育旅行と海事教育、旅客子会社の活用、2025年大阪?関西万博に関する説明がなされした。
　「5．これからのフェリーの課題」では、カーボンニュートラル、船員確保と省力化、新造船建造費とドック費用の高騰、港湾設備の刷新、政府からの輸送力倍増の要請の5つの課題に関する説明がなされました。

[講演風景]

講演風景20231102-1 　講演風景20231102-2

講演ポスター20231102

2022年度

最近の競争政策の展開～デジタルエコノミーにおける競争政策を中心に～（リアルタイムオンライン講演は終了しました）

開催日

　2022年
　11月4日（金）
　10:50～12:00

月９ドラマで脚光を浴びている公正取引委員会が語る！！
競争政策の意義と独占禁止法の概要、そして、デジタルプラットフォームに関連した取り組みについてご講演いただきます。

[講演者]

　公正取引委員会　近畿中国四国事務所長
　　原　一弘 氏

[略歴]

平成 4年 3月　早稲田大学政治経済学部卒業
平成 4年 4月　公正取引委員会事務局経済部調査課
平成 10年 7月　公正取引委員会事務総局経済取引局
平成 13年 3月　外務省欧州連合日本政府代表部
平成 16年 7月　公正取引委員会事務総局経済取引局
平成 19年 6月　公正取引委員会事務総局審査局上席審査専門官
平成 20年 4月　公正取引委員会事務総局経済取引局上席下請取引検査官
平成22年10月　公正取引委員会事務総局審判官
平成 26年 7月　公正取引委員会事務総局九州事務所長
平成 29年 4月　公正取引委員会事務総局官房国際課長
令和元年 7月　公正取引委員会事務総局審査局第一審査長
令和 2年 7月　公正取引委員会事務総局官房総務課長
令和 4年 7月　公正取引委員会事務総局近畿中国四国事務所長

[対象]　和歌山大学の学生?教職員

[概要]
(1)競争政策の意義
市場における競争によって、企業には企業の成長?事業の活性化、技術革新、市場規模の拡大、消費者には安価で良い商品、サービスの充実、選択肢の多様化、そして社会全体には雇用の増加、新規産業の創出、経済の活性化?発展といったメリットがもたらされる。しかし、一方では競争を妨げる事業者の行為等が存在し、競争によるメリットを実現するためには、公正かつ自由な競争を促進してこれを確保するための政策が必要となる。それが「競争政策」であり、その中でも、事業者による競争制限行為に直接対応するのが「独占禁止法」である。
(2)独占禁止法?公正取引委員会
公正取引委員会は、公正かつ自由な競争を促進するために、独占禁止法を運用する専門の行政機関である。独占禁止法は事業者又は事業者団体による競争制限行為を排除するため、①私的独占、②不当な取引制限、③不公正な取引方法及び ④競争を実質的に制限することとなる企業結合を禁止している。公正取引委員会は、違反行為の端緒となる情報を得るための課徴金減免制度を導入するなど制度の見直しも行いつつ、独占禁止法違反行為に対し厳正に対処してきている。
(3)様々な領域での政策展開
公正取引委員会は、様々な領域において競争政策を展開している。近時、社会的関心を集めるものとして、ＧＡＦＡに代表されるデジタルプラットフォーム事業者に関連した取組を挙げることができる。デジタル分野では、利用者が増えれば増えるほど利便性が向上するネットワーク効果が働き、かつ限界費用が低廉であるため、特定の事業者による独寡占が生じやすい性質がある。デジタルプラットフォーム事業者が大きくなることで消費者に対するサービスの向上を期待し得る一方、ライバルとなる新規参入業者に対する競争阻害行為など、独寡占の弊害もみられている。これは世界的に共通の問題であるが、公正取引委員会においても、近年、各種実態調査の実施、個別の事件処理など、デジタル分野における取組を積極的に行ってきているところである。

Efficacy of remote working in times of the COVID-19 pandemic: Evidence from Taiwan (ROC), Japan and UK（終了しました）

開催日

　2022年
　7月28日（木）
　13:30～15:00

会　場

　西3号館　305室
　（第2会議室）

[講演者]
　
　台湾?長榮大学　Distinguished Professor
　　Dr. Hooi Carol Lai-Wan

[略歴]

和歌山大学経済学修士（経営学?人的資源管理）（1996年3月修了）
大阪大学国際公共政策博士
桃山学院大学経営学博士（人的資本管理）
マレーシア国際イスラム大学　経営学博士（組織行動論）
マレーシア工科大学（UTM）国際ビジネススクール　准教授
英国?ノッティンガム大学ビジネススクール　准教授（2014年～2018年）
マレーシア?HELP大学ELM大学院　教授（2020年2月～同年7月）
台湾?長榮大学経営学部　教授（2020年8月～現在に至る）

[概要]
Drawing upon the theoretical work design perspective, the study aims to answer two research questions: 1) how remote working influences job engagement and job performance; and 2) what role job crafting and empowerment play in this relationship. The study was conducted in higher education institutes in Taiwan (R.O.C.), Japan and the UK. The reason why the three territories were chosen was because they experienced different levels of lockdown during the COVID-19 pandemic and the intensity of remote working varied. Following the snowball sampling procedure (Brady et al., 2012), in each university, a group of academics and administrators were initially contacted and they were then requested to contact other academics and administrators they were familiar with. In a six-week period, the questionnaire survey generated altogether 320 useful responses, respectively 120 from Taiwan (R.O.C.), 103 from Japan, and 97 from the UK. The results unravel that remote working influences job engagement indirectly and shapes job performance both directly and indirectly via job crafting. Evidence further indicates that empowerment moderates the nexus between job crafting and job engagement. The study enriches the literature on remote working in the pandemic setting and reveals whether prior findings hold in the new context. Further, it contributes to the job crafting literature in establishing the significance of job crafting to both job engagement and job performance. Also, it adds empowerment as another important moderator in the nexuses between job crafting and job engagement.

[対象]　和歌山大学の教職員

※講演は英語で行われます。

[講演会の風景]

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2021年度

金融情報サービスにおけるDX（オンライン講演会は終了しました）

開催日

　2022年
　2月18日（金）
　13:10～14:40

会　場

　西2号館　E-101
　オンライン開催

[講演者]
　
　株式会社QUICK　ITインフラ本部　プリンシパル
　　村上徹 氏　　

[主催]　和歌山大学経済学部　イスラム金融研究ユニット

[開催協力]　和歌山大学経済学部経済総合研究所
　　　　　　和歌山大学経済学研究科（エネルギー?アナリティクス＆政策プログラム）

[講演会の様子]

[概要]
株式会社Quick社における主な金融機関向けサービス概要とDXの取り組みについて紹介し，その効果と問題点について指摘していた。特に，DXに至る変遷を90年代から紹介し，デジタル化からデジタイゼーション?デジタライゼーション，そしてDX化やクラウド化といった我が国でも例を見ないスピードと規模で改革が行われていることの説明を受けた。加えて，DXを活用したサービスと経済産業省のDXと独立行政法人情報処理推進機構のDX認定制度の実際の事例を用いて分かりやすい解説が行われた。最後に，我が国のDX戦略の問題点をユーザー企業とベンダー企業の観点からの考察は非常に興味深いものであり，将来性の議論も含め考えさせられる講演となった。
　なお，Quick社のBtoB向けサービス概要やBtoBtoC向けサービスやソリューションについての説明をした上で，どのような対象へ提供してきたかを考えたとき，ビジョンやゴールの設定が重要であること，推進体制や工程管理や人員確保など様々な問題に直面することが講演の中で効果的に議論されていた。
　経済学部や経済学研究科のために，TDnet（適時開示情報閲覧サービス；東京証券取引所）の情報伝達システムの例も挙げ，非常に知見にあふれる講演となっていた。

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デジタルインテリジェンスと電動化技術（オンライン講演会は終了しました）

開催日

　2022年
　2月17日（木）
　13:10～14:40

会　場

　西4号館　T-101
　オンライン開催

[講演者]
　
　株式会社スリーダム（３Dom Inc.）副社長
　バイネックス株式会社（BINEX Inc.）代表取締役社長執行役員
　　青木宏道 氏　　

[主催]　和歌山大学経済学研究科（エネルギー?アナリティクス＆政策プログラム）

[後援]　和歌山大学経済学部経済総合研究所

[講演会の様子]

[概要]
講演では，産業革命以降のCO2排出の急増におけるデータから始まり，３Dom社の電池技術とリチウムイオン電池のセパレータ改良による火災事故の防止，さらにBinex社のカーボンネガティブな事業モデルについての議論が展開された。
　第一に，電池業界全体としての開発の方向性が示され，その上での３Dom社の技術とビジネスモデルが議論された。電池業界では，１．信頼性向上，２．低コスト化，３．高エネルギー密度化，４．長寿命化がテーマとなって開発シフトが進んでいることが示された。それに対する３Dom社の回答として，火災の原因であるデンドライト問題を解決する取り組みとハニカム構造形成による技術の紹介がされた。その上で，普及を妨げるコスト問題の解決に対してもコスト競争ではなく，バッテリーを必要な時に利用するビジネスモデルを構築し，バッテリーを社会インフラとして機能させていくことの重要性が説かれた。加えて，次世代電池の開発目標と特性について，信頼性は電池パック設計においても大きな影響を及ぼし，純粋な信頼性向上のみならず安全設計ファクターの軽減化によるパックとしてのエネルギー密度向上も期待されることが示された。
　第二に，新エネルギーとしてBinex社の石油の代替エネルギーであるバイオマス合成燃料のバリューチェーンと技術的優位性として①ソルガム育種?栽培技術，②バイオマス合成ガス生成技術，③燃料電池技術について議論が展開された。これは新たなカーボンクレジットを取り込むソリューションであることが示され非常に興味深い示唆である。時代は，カーボンニュートラルからカーボンネガティブへという経済にインパクトのある事業となっている。

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エネルギーとDX戦略（オンライン講演会は終了しました）

開催日

　2022年
　2月16日（水）
　13:10～14:40

会　場

　西4号館　T-101
　オンライン開催

[講演者]
　
　株式会社JERA
　　Global Chief Information and Digital Officer
　　Dr. Sami Ben Jamaa　　

[主催]　和歌山大学経済学研究科（エネルギー?アナリティクス＆政策プログラム）

[開催協力]　和歌山大学経済学部経済総合研究所

[講演会の様子]

[概要]
This special lecture provides some interesting insights into the dynamic relation between energy and digital transformation (DX). Dr Sami Ben Jamaa is an expert on information and digital technologies, serving as the Global Chief Information and Digital Officer at JERA, the leading Japanese energy firm. In addition to the energy operations, development and management divisions, the department of business optimization plays a crucial role in increasing efficiency and ensuring long-term profitability. These optimization efforts are also vital to the realization of the 2050 vision of net zero-carbon emission. Their effectiveness may very well depend, however, on the extent to which DX permeates various decision-making and operational processes to facilitate the energy transition.
Dr Sami discusses the challenges of optimization and value creation through digital transformation by addressing issues related to inefficient applications, unstructured data systems and inadequate infrastructure. Optimization solutions are inclusive of automation, master data control, or group-wise infrastructure, inter alia. The information technology and digital transformation dimensions reflect the linkage between process driven strategies, data-driven infrastructures, and customer-driven systems. Dr Sami contends that it is perhaps appropriate to consider new community-driven models of sustainability.
Sustainable DX is function of the vision and values pursued by the energy firm and the nature of partnership with its ecosystem. The DX roadmaps and execution plans should be reflective of these values and degrees of flexibility and agility. Megaprojects including Digital Power Plants (DPP) and transformational projects require the introduction of advanced technologies from cloud global infrastructure to AI & ML solutions and the development of global infrastructure. The principal challenge is to improve the firm capabilities through better organization, education and change management. It is these improved capabilities that will enable the firm to develop new energy-portfolio services supported by information technology architecture, group governance policies and rules, and guidelines for technology development and security. Thus, sustainable DX is crucial for the firm’s sustainable growth and its ability to seize future opportunities to serve communities and society at large.
It is crucial for a global energy firm with assets spanning four continents to optimize its risk-return function. Optimization in the critical area of finance is driven by the need for dynamic financial risk hedging. Indeed, the volatility of energy markets, variety of currency units, and diversity of energy transportation vehicles are the source of various settlement and operational risks. In order to ensure sustainable energy supply and firm profitability, it is imperative that profit-loss calculations, credit risk estimations, value-at-risk analyses, and economic growth forecasts are conducted on the basis of accurate and timely information.
There are four principal areas where DX can effectively transform energy firms, including changes in energy markets, business uniqueness, power asset management, energy industry prosumer trends. The forces of decarbonization and decentralization are exerting unprecedented influence on energy market dynamics. Similarly, global footprints, large asset bases, end-to-end value chains, and excellence in energy trading define the extent to which energy firms can play a significant role in shaping the future of energy. In this respect, blockchain technologies can be instrumental in promoting end-to-end CO2 tracking, and addressing the environmental concerns of customers. Also, the extent to which energy transition, optimization solutions, and decarbonization activities are effectively managed is likely to affect the terms of power asset ownership. Finally, the trends toward energy cost reduction, clean energy, and prosumer (producer-cum-consumer) attitudes may also determine the course toward prosumer transformation of the public chemical industry. Thus, DX is bound to accelerate these trends and unlock new opportunities for value creation and delivery mechanisms that strengthen efforts toward not just a customer-driven but a community-driven energy sector.
As Dr Sami’s answers to some pertinent questions put forward at the end of a thoughtful presentation make it clear, DX has the potential of expanding the possibilities for energy firms to make optimal strategic decisions, reduce risks, and achieve efficiency gains, but these efforts may fail and turn to be rather counterproductive in the absence of a conducive mindset and appropriate organizational changes. A word of caution is also warranted with respect to relation between DX, data science, and data engineering, among other issues. Following a word of appreciation, the lecture was closed with the hope that students and the general public will continue to benefit from unique insights from leading experts in the field in order to promote the new vision of community-driven energy sector.

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日本の金融市場とイスラム金融の現状と課題（講演会は終了しました）

開催日

　2022年
　1月26日（水）
　13:10～14:40

会　場

　西5号館
　学術情報センター
　　1F　第2演習室
　※同時にオンライン配信

　講　演　　「マレーシアでのイスラム金融事業と商品」

　講演者： 三菱UFJ銀行　
　　　　　　トランザクションバンキング部
　　　　　　グローバル営業推進室　西日本第一Gr　
　　　　　　室長（西日本担当）
　　　　 長谷川　宰 （はせがわ　つかさ）氏　　

　コメント　「日本のイスラム金融政策」について
　　　　　　　　　　　　　和歌山大学　渡辺喜宏 客員教授
　　　　　　　　　　　　　　公益財団法人中東調査会評議員
　　　　　　　　　　　　　　公益財団法人アジア学生文化協会評議員
　　　　　　　　　　　　　　Bryan Cave Leighton Paisner LLP
　　　　　　　　　　　　　　　英国法律事務所　上級顧問
　　　　　　　　　　　　　　社団法人日本百賢アジア研究院理事長
　　　　　　　　　　　　　　学校法人AICJ中学?高等学校理事長

　挨　拶　　　和歌山大学　Nabil El Maghrebi 副学長
　　　　　　　　　　　　　　経済研究科イスラム金融?経済学プログラム担当教員

[講演会の様子]

[概要]
The objective of this series of invited lectures on issues related to Japanese financial markets and Islamic finance is to contribute toward efforts to meet the growing needs of Japanese finance for global human resources with specialized knowledge in Islamic finance and banking. This special lecture is jointly organized by the Center for Economic Research and the newly launched Islamic Finance and Economics Programme at the Graduate School of Economics. Some unique perspectives are provided by Prof. Yoshihiro Watanabe, a former Chairman of The Bank of Tokyo-Mitsubishi (Malaysia) Berhad, who led the Malaysian subsidiary to expand its range of banking services, under the guidance of Bank Negara, the Central Bank of Malaysia, and make its parent bank the first Japanese financial institution to offer Islamic banking and services. Prof. Watanabe is currently Visiting Professor at Wakayama University, Councilor at the Middle East Institute of Japan, Senior Advisor at the British law firm Byran Cave Leighton Paisner LLP, and President of Japan Hyakuken Asian Studies Institute, inter alia. Following in the footsteps of Prof. Watanabe, Mr Tsukasa Hasegawa, Managing Director of Global Business Promotion Office (West Japan) at Mitsubishi UFJ Bank continues the long-term commitment to further expand opportunities for Japanese investors in recognition of the growing significance of Islamic finance in global financial markets.
In his insightful presentation, Mr Hasegawa first introduces the demographic and economic properties of some Muslim-majority countries in South-East Asia, and their growing needs for Islamic finance and banking. The pioneering and leading role of Malaysia in promoting an Islamic financial system is reflected by the growing share of Islamic financial assets and issuance of government and corporate sukuk instruments. Given these dynamics, there are four important areas of active participation by Japanese firms in various financing activities including joint ventures in energy and natural resources development projects, Islamic investment funds, halal certification of food, storage and transportation services, and back finance agreements such as lease and Islamic insurance takaful. Further explanation is provided about different types of project finance and sukuk based on istisna’a manufacturing agreement, ijarah leasing contracts, among others.
To illustrate the potential growth of Islamic finance and compliance to the law and regulation for Japanese financial institutions, Mr Hasegawa considers some practical issues in the implementation of commodity mark-up murabahah finance. There are particular procedural steps that distinguish this agreement from conventional financing contracts, including Shariah screening to assess the permissibility of economic activities. The Islamic financing process includes also structuring conditions to assess the permissibility of the financing scheme and risk-return profile, and transactional conditions to ensure the permissibility of commodity transactions. These particular conditions reflect the importance of issuing securities backed by Shariah-compliant assets if necessary.
Also according to Mr Hasegawa, the arrangement of commodity sale agreements by banking institutions is not a straight-forward exercise. Since the core business of conventional banks is driven by interest-based lending and exchange of current and future cashflows, the purchase and sale of commodities to generate profits incurs more risk than debt financing that should be mitigated and minimized under Japanese Banking Act. Islamic finance agreements are generally based on the risk sharing principle, which encourages partnerships and a greater participation of financial institutions to the risks of economic activities. Thus, the changing nature of financing activities necessitates amendments of bank regulations to allow for transactions in the real economy and avoid double taxation.
In this respect, Prof. Watanabe provided an informative overview of the salient features of Japanese policies related to Islamic finance. The focus was placed on the important role of financial regulation in facilitating financial and banking services according to the principles of law of transactions. This presented the opportunity to discuss with the audience some important issues related to the essence of Islamic finance, and its relationship with the real economy, and with the post-bubble Japanese economy. Finally, Prof. Takeshi Osawa, Director of the Center for Economic Research, provided some interesting insights about the distinction between speculative and investment activities. It may be argued that Islamic finance promotes investment rather than speculation, and that is not prone to financial crises. Financial stability derives from the fact that financial agreements should be necessarily backed by tangible assets in the real economy and that returns on financial securities are dictated by the income generated from the underlying assets.
Thus, it is important to provide further opportunities for constructive discourse on these central arguments about the stabilizing effects of Islamic finance and its relevance for Japanese finance and sustainable development. As a leading Japanese authority on Japanese banking and finance, Prof. Yoshihiro Watanabe reflects upon the role of Islamic finance as a driving force of growth for Japanese financial institutions. The guiding principles of risk sharing, and halal business practices have some implications for the achievement of sustainable development goals. Given the Japanese economic stagnation and near-zero interest policies that affect the traditional business models of conventional banks, real investment in tangible assets and intellectual property consistent with the principles of Islamic finance can be conducive to more disciplined financing, and stronger opportunities for wealth creation and economic growth.

「最近の競争政策の展開～デジタルエコノミーにおける競争政策を中心に～」
（オンデマンド講演会は終了しました）

＝　開催期間　＝

2021年
10月29日（金）10:50
　　～　
11月5日（金）　

[ご講演者]
　公正取引委員会　近畿中国四国事務所長　
　 真渕博 氏　　

[視聴対象者]
　　和歌山大学の学生?教職員

[概要]
(1) 競争政策の意義
　市場における競争によって、企業（企業の成長?事業の活性化、技術革新、市場規模の拡大）、消費者（安価で良い商品、サービスの充実、選択肢の多様化）、および社会全体（雇用の増加、新規産業の創出、経済の活性化?発展）にメリットがもたらされる。さらに、独占やカルテルのように競争がない、あるいは競争が制限されている状況の下では、新製品や新生産工程を開発するインセンティブも弱く、研究開発やイノベーションが十分に行われないおそれがある。このため、①独占による高価格や社会的厚生の損失を防ぐ、②イノベーションを促進し、経済を活性化する、このいずれの観点からも「公正かつ自由な競争を促進」するための政策が必要であり、こうした競争が「競争政策」であり、競争政策を実施するための中核的な法律が「独占禁止法」である。

(2)独占禁止法?公正取引委員会
　競争政策を実施するための中核的な法律が「独占禁止法」である。「独占禁止法」は「反競争的行為（競争制限行為）」の除去を基本的な考え方として、①私的独占、②不当な取引制限、③不公正な取引方法、および④競争を実質的に制限することとなる企業結合を禁止している。独占禁止法に違反した場合に、行政処分?刑事罰?私人による民事的救済が考えられる。このうち、行政処分には、排除措置命令および課徴金納付命令があるが、独占禁止法に違反する疑いがある企業について行政調査?意見聴取手続を行い、違反のあった企業に対して、これらを命じるのは、公正取引委員会である。

(3)様々な領域での政策展開
　公正取引委員会は、様々な領域において競争政策を展開している。近時、社会的関心を集めるものとして、ＧＡＦＡに代表されるデジタル?プラットフォーマーに関連した取組を挙げることができる。平成30年12月に公正取引委員会?経済産業省?総務省の連名で策定した「プラットフォーマー型ビジネスの台頭に対応したルール整備の基本原則」に沿って、公正取引委員会では実態調査の実施、ガイドラインの策定?改定等の取組を行っている。また、政府全体では，「特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律」の施行により，デジタル?プラットフォーマーを巡る取引環境の改善に向けた取組が行われている。世界に目を転じると，デジタル?プラットフォーマーに対しては世界の競争当局が厳しい姿勢で法執行を行っているほか，新たな規制の在り方を模索しているところである。

2020年度

「競争政策～その適用領域の多様性」（オンデマンド講演会は終了しました）

2020年
10月30日（金）10:45～　
11月6日（金）　

公正取引委員会　近畿中国四国事務所長
真渕博氏

[視聴対象者]
和歌山大学の学生?教職員

(2)独占禁止法?公正取引委員会
　競争政策を実施するための中核的な法律が「独占禁止法」である。「独占禁止法」は「反競争的行為（競争制限行為）」の除去を基本的な考え方として、①私的独占、②不当な取引制限、③不公正な取引方法、および④競争を実質的に制限することとなる企業結合を禁止している。独占禁止法に違反した場合に、行政処分?刑事罰?私人による民事的救済が考えられる。このうち、行政処分には、排除措置命令および課徴金納付命令があるが、独占禁止法に違反する疑いがある企業について行政調査?意見聴取手続を行い、違反のあった企業に対して、これらを命じるのは、公正取引委員会である。

(3)様々な領域での政策展開
　公正取引委員会は、様々な領域において競争政策を展開している。近時、社会的関心を集める問題となっているものも多い。例えば、ＧＡＦＡに代表されるデジタル?プラットフォーマーの台頭を受け、平成30年12月に経済産業省?総務省とともに策定した「プラットフォーマー型ビジネスの台頭に対応したルール整備の基本原則」に沿って、実態調査の実施、ガイドラインの策定?改定等の取組を行っている。また、「人材と競争政策に関する検討会」報告書（平成30年2月）において、人材獲得市場において決定されるべき取引条件を共同して人為的に決定することが、独占禁止法上、原則として問題となることを指摘したが、これは、スポーツ事業分野?芸能分野における問題を通じて、社会的にも認知されることとなった。さらに、古くて新しい問題と言われるコンビニエンスストアの年中無休?24時間営業、ドミナント出店等を巡る問題について実態調査結果を公表し（令和2年9月）、それに基づいてガイドラインの改定を行うこととしている。このように、市場における公正かつ自由な競争を促進するため、様々な領域における政策を展開することも、公正取引委員会の役割である。

2019年度

「Insights into Retail Energy Pricing」（終了しました）

2020年
1月28日（火）
13:10 ～14:40

西3号館　第1会議室

ニュージーランド、ワイカト大学?ワイカトマネジメントスクール教授
Dr. Mark.J.Holmes

[概要]
The presentation by Prof. Mark J. Holmes covers some important aspects of retail energy pricing. The examination of the behaviour of energy prices is important in understanding the dynamics of the business cycle and economic recessions. An overview of energy consumption and energy market deregulation are thus introduced, followed by an examination of the U.S. regional oil price behaviour. Conventional wisdom implies that price differentials are function of tax differentials, transportation costs and other barriers to competitive and complete markets. Thus, regional convergence in energy prices should be reflective of the internal mechanics of the economic law of one price.
The pair-wise econometric tests of convergence in U.S. retail energy prices between states provide evidence about the extent of arbitrage and market integration. It is shown that as the geographical distance between states increases, the energy price differentials and half-life of shocks grow higher. It is also argued that the speed of adjustment increases between states showing similarities in terms of refining capacity, gas station and taxation. There were inquiries from the audience about related issues such as the higher volatility of energy market prices, relative to equity markets. Part of the explanation for the excessive volatility has to do with greater uncertainty deriving from supply side shocks, unexpected changes in cartel pricing-fixing agreements, and increasing political risks. The empirical evidence presented by Prof. Holmes sheds also light on the potential impact of energy policies and energy market integration in Japan.

《講演の様子》

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「THE SUCCESS OF DEMOCRATIC PROCESS IN TUNISIA AND THE ONGOING ECONOMIC CHALLENGES」（終了しました）

2020年
1月16日（木）
13:10 ～14:40

東1号館　G-101

駐日チュニジア特命全権大使
モハメッド?エルーミ氏

[概要]
The presentation by H.E. Mohammed Elloumi, Ambassador of the Republic of Tunisia in Japan centered on the democratic transformation and economic challenges in Tunisia. There was a brief and informative introduction to Tunisia covering its rich historical heritage, its strategic geographic position in the Mediterranean Sea, North Africa, and the Arab World, its distinctive openness to various civilizations, and its cultural diversity. The emphasis is placed also on its long tradition of strong dedication to education to serve a promising young population yearning for knowledge, creativity and innovation. The significant shift in the political landscape has paved the way for a process of representative democracy, which is slowly but steadily, bearing its fruits with open and fair presidential and parliamentary elections. It may be argued that the real challenges remain economic in essence, as sustainable economic development is conducive to greater political stability and social justice.
There is a historical relationship between Japan and Tunisia dating back to the early days of Tunisia’s independence, and this relationship continues to further develop in many areas including infrastructure, technology and water-supply projects, among others. For students of economics around the world, Japan presents an ideal model of balanced economic and social development that can be emulated by many emerging economies. There were interesting inquiries from some students, regarding for instance, the Tunisian emblem representing Punic Galley, lion, and weighting scale, symbolizing freedom, order, and justice, respectively. The informative lecture is useful in increasing students’ interest in international relations and promoting awareness about the impact of Japanese foreign aid assistance, and about Tunisia’s rich historical heritage, political achievements, and economic prospects. It is through better knowledge and understanding that stronger beneficial relationships between future generations can be nurtured.
* The audience included professors and students from Wakayama University, as well as Mr Fethi Jelassi, Counsellor to the Ambassador, Ms Sachi Asami, Executive Assistant to the Ambassador, and members of NPO groups such as the International Sakura Group, inter alia.

《講演の様子》

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「Sovereign Retail Sukuk: The Indonesian Experience」（終了しました）

2019年
12月12日（木）
13:00 ～14:00

西3号館5階　第1会議室

Head of Islamic Economics Department, Faculty of Economics and Business Universitas Airlangga, Surabaya, Indonesia
Prof. Dr. Raditya Sukmana

[概要]
Prof. Sukmana presents some properties of Islamic financing based on sovereign sukuk, with a particular focus placed on Sukuk issuance by the Government of Indonesia. A comparative analysis reveals that, in contrast to conventional bonds, Sukuk are based on the usage of shariah-compliant underlying assets, that Sukuk certificates represent pro-rata ownership of the real assets rather than debt certificates, and that sukuk returns are derived from the income-generating assets rather than predetermined interest rates. It is argued that the Indonesian Sukuk Negara issuances reflect a conscious effort to consolidate the fiscal policy, diversify the sources of funding, and develop the Islamic financial markets in the aftermath of U.S. financial crisis in 2008.
Using ijara-leasing sukuk, further explanation is provided about sukuk structure and modus operandi. An important part of the presentation is devoted to retail sukuk, which are mean to serve the growing demand from individual investors rather than institutional investors. The objectives of retail sovereign sukuk are manifold, as they can contribute to the diversification of national sources of revenue, financial inclusion, and greater social awareness of the importance of the relation between savings, investment, and risk sharing. This Islamic financing instrument has the potential of expanding and diversifying the investors basis to include domestic investors, and contribute to economic growth and prosperity. There are strong opportunities for further growth in retail sukuk issuance, but challenges also posed by regional disparities in the demand for sukuk. In light of the various issues raised with respect to sukuk’s apparent resemblance to conventional bonds, this presentation offered a good opportunity to develop a better understanding about the essence of Islamic finance, its fundamental relation with economic development, and its potential contribution to financial inclusion and social integration.

《講演会の様子》

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「競争政策－その適用領域の多様性」（終了しました）

2019年
10月10日（木）
10:50 ～12:20

西2号館3階　E302

公正取引委員会事務総局近畿中国四国事務所長
藤本哲也氏

[概要]
(1) 競争政策の意義
　市場における競争によって、企業（企業の成長?事業の活性化、技術革新、市場規模の拡大）、消費者（安価で良い商品、サービスの充実、選択肢の多様化）、および社会全体（雇用の増加、新規産業の創出、経済の活性化?発展）にメリットがもたらされる。さらに、独占やカルテルのように競争がない、あるいは制限されている状況の下では、新製品や新生産工程を開発するインセンティブも弱く、研究開発やイノベーションが十分に行われないおそれがある。このため、①独占による高価格や社会的厚生の損失を防ぐ、②イノベーションを促進し、経済を活性化する、このいずれの観点からも「公正かつ自由な競争を促進」するための政策が必要であり、こうした競争が「競争政策」であり、競争政策を実施するための中核的な法律が「独占禁止法」である。
(2)独占禁止法?公正取引委員会
　競争政策を実施するための中核的な法律が「独占禁止法」である。「独占禁止法」は「反競争的行為（競争制限行為）」の除去を基本的な考え方として、①私的独占、②不当な取引制限、③不公正な取引方法、および④競争を実質的に制限することとなる企業結合を禁止している。独占禁止法に違反した場合に、行政処分?刑事罰?私人による民事的救済が考えられる。このうち、行政処分には、排除措置命令および課徴金納付命令があるが、独占禁止法に違反する疑いがある企業について行政調査?意見聴取手続を行い、違反のあった企業に対して、これらを命じるのは、公正取引委員会である。
(3)様々な領域での政策展開
　公正取引委員会は、様々な領域において競争政策を展開している。近時、社会的関心を集める問題となっているものも多い。例えば、平成28年および30年に「携帯電話市場における競争政策上の課題について」として、携帯電話市場について、競争政策上の課題（特にMNOの取引慣行）を示し、関係者に自主的な改善を求めたが、これらは、その後の携帯端末の販売手法の見直し等につながっている。また、「人材と競争政策に関する検討会」報告書（平成30年2月）において、人材獲得市場において決定されるべき取引条件を共同して人為的に決定することが、独占禁止法上、原則として問題となることを指摘したが、これは、スポーツ事業分野?芸能分野における問題を通じて、社会的にも認知されることとなった。さらに、デジタル?プラットフォーマーに関する問題についても、平成30年12月に、経済産業省?総務省とともに「プラットフォーマー型ビジネスの台頭に対応したルール整備の基本原則」を公表する等の提言?実態調査を行っている。このように、市場における公正かつ自由な競争を促進するため、様々な領域における政策を展開することも、公正取引委員会の役割である。

《講演会の様子》
20191010講演会の様子１ 20191010講演会様子-2

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「Attitude toward tax evasion： A comparative study of France and Japan」（終了しました）

2019年
7月22日（月）
13:10 ～14:40

西3号館5階　第1会議室

Fayetteville 州立大学（米国?ノースカロライナ州）准教授
Dr. Mohsen Souissi

[概要]
On July 22, 2019, Professor Mossen Souissi, from Lafayette University (North Carolina, USA) made presentation that was based on the investigation on how cultural dimensions such as individualism and uncertainty avoidance account for the differences in attitudes toward tax evasion between Japan and France. It also looks into another important moderating factor, namely the gender, that may explain these differences.
According the literature he had reviewed, the determinants of the tax evasion are related to 1) administrative factor: economic: 2) economic factor: tax rate, utility maximization; 3) demographic factors; age, gender, race, education, religion and 4) cultural factors.
His presentation focused on the cultural dimensions as defined in Hofsted’s Cultural Framework (Hofsted, 1980). As for the tax evasion, Professor Souissi’s hypotheses are based on two cultural features, namely: uncertainty avoidance and individualism.
On the scale of Hofsted, France ranks higher than Japan on individualism and lower than Japan on uncertainty avoidance.
Uncertainty avoidance is defined as the extent to which a given society/group handles uncertainty and the unknown which generally characterize future events.
According his analysis, people in societies that are less inclined to accept uncertainty are likely to tolerate less ambiguity. In these countries, tax rules tend to be more complex and detailed to overcome uncertainty. Paradoxically, people living in these countries perceive these rules as complicated which in turn increases the probability of tax evasion.
Individualism pertains to the position of an individual in the society and the relations such individual entertains with that society. In contrast to individualistic societies where interactions between individuals are weak, people in collective societies tend to enjoy stronger relations with the members of their societies or groups. In individualistic societies, individuals expect their government to enact rules and procedures that are considered fair and consistent.
From these two features, Professor posits that “People in France are more opposed to tax evasion compared to their counterparts in Japan” (Hypothesis 1). The second hypothesis is based on gender: “Women in both countries are more opposed to tax evasion than men”(Hypothesis 2).
The results of the survey he did in Japan and France confirm his two hypotheses.

《講演会の様子》

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「日本型経営のインド展開とその課題」（終了しました）

2019年
6月6日（木）
13:30 ～15:00

西3号館5階　第2会議室

ジャワハルラル?ネール大学日本研究科教授
プレム?モトワニ（Prem MOTWANI）氏

[概要]
近年めざましい経済発展を遂げつつあるインドでは、日本型経営への関心が高まり、その導入を試みる企業が増えている。それは、日本の団体が優れた品質?設備管理を行う企業に与えるデミング賞やTPM賞を受賞するインド企業が増加していることからも窺われる。良好な日印関係を背景に日本の対印投資が拡大し、インドに進出した日系企業は製造業を中心に2018年で1440社、その生産拠点は5012ヶ所に及ぶ。インドにおける日本型経営の普及のために、日印両国政府の協力により、VLFM（製造業経営幹部育成支援）プロジェクトが立ち上がり、またJIMs（日本式ものづくり学校）も設立されている。とはいえ、TPM賞を継続的に受賞するインド企業の数が少ないように、日本型経営の普及は決して容易ではない。その理由は以下の諸点にある。
  (1)文化の壁ともいうべきもの。すなわちカースト制度の影響もあって製造業の現場を疎んじる気風があり、大卒者はIT企業やオフィス?ワークを好む。それもあってインドのGDPに占める製造業の割合は余り高くない。
  (2)企業の経営体質。すなわち情報が経営幹部に独占されるので、現場労働者は自ら行う作業の意味を深く考えることができず、日本的な「全員参加」に至らない。また経営幹部は工場をコスト面のみから評価するので、生産過程において顧客の存在を意識することが少ない。
  (3)中間管理職の一つの企業に対する定着率が低い。
  (4)現場労働の多くが非正規労働者によって担われている。
  (3)?(4)は日本型経営導入のための継続的な取り組みを困難にしている。
このようにインド企業の日本型経営への関心は高いものの、表面的な導入にとどまる場合が多く、企業の体質改善にまで至っていないのが現状である。

《講演会の様子》

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「鉄道?バス事業の再生事例について」（終了しました）

2019年
4月22日（月）
14:50 ～16:20

西3号館5階　第2会議室

水間鉄道株式会社　取締役社長
藤本昌信氏

[概要]
京福電鉄?京福バス?大阪地下鉄?大阪市バスの再生と民営化について、実務的経営手法をご講演いただきました。

《講演会の様子》
2019講演会写真１ 2019講演会写真２

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2018年度

経済成長と電力需要、発電、LNG
和歌山大学経済学部経済総合研究所設立記念講演会

2018年
12月13日（木）

株式会社ＪＥＲＡ代表取締役社長
垣見?二氏
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中国における職業病防治法の改正

2018年
7月25日（水）

中央司法警官学院（中国河北省）教授
張玲（ZHANG LING）氏
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テーマ：「グローバルブランド和歌山」

2018年
4月3日（火）

岩手県立大学総合政策学部准教授
近藤信一氏
演題：『IoT市場の本質と市場獲得戦略 ―日系電子部品メーカーを対象とするインタビュー調査から―』
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