久堀 泰佑 さん
勤務先 | 株式会社タクマ 水処理技術部1課 |
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Q. | 現在携わっている仕事の内容について教えてください |
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A. |
【下水処理プラント等の計画】 下水処理場やそこで使用される単品機器(砂ろ過装置、生物処理槽の低動力攪拌機等)の計画?見積が主な担当で、システム高効率化、機器の低コスト化、客先への技術説明も行う部署に所属しています。 また通常廃棄されるだけの生ごみ等の有機物から発酵菌の働きによりメタンガスを回収し、発電用燃料として有効利用するプラントの計画や開発にも携わっています。 現在、世界的に「水」が大変貴重な存在になってきます。さらに今後は、下水処理による水の再利用だけでなく、下水に含まれる有価物の回収や未利用バイオマスからのエネルギー回収までもが求められる時代です。私の仕事はこれらニーズの解決に役立つ仕事であると確信しています。プラントとは多種多様な機械の複合体であり、それらを取り纏めるノウハウの蓄積、さらにはより良いシステムの提案までも考えなければならない為、苦労も多いですが、社会に対して必須のこの仕事に誇りを持って取り組んでいます。 |
Q. | 授業や卒業研究など、大学(大学院含む)で学んだことが、今の仕事にどのように活かされているか教えてください |
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A. |
【研究内容で役立っている事】
また研究内容だけでなく、文献を調査し教授と議論しながら論文を作成するというプロセス、学会での発表、一般教養から専門分野までの様々な授業は今の仕事のベースとなっています。 |
Q. | これまで関わってきた仕事の中で印象に残っていることがあればお聞かせください |
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A. |
初めて民間の客先にバイオマス発電プラントの売り込みをした時(入社2年目)の事です。客先のご都合で「10分しかないから10分で説明して!」と言われてしまいました。初のプレゼンで緊張していたのも重なり、しどろもどろのボロボロのプレゼンをしてしまった事が今でも鮮明に思い出されます。忙しいお客様の時間を頂くのにも関わらずプレゼン時間の変更を想定していなかった事、最も重要なプレゼンのメインがどこなのか自分の中で明確になっていなかった事がこの失敗の原因です。貴重な失敗経験でした。 今は運転委託を受けているバイオガス発電プラントで見学者に技術説明をすることが多いですが、「良い技術ですね」と言って頂ける事が増えてきたのは本当に嬉しい事です。 |
Q. | 現在の勤務先に就職して「大学時代にやっておいたら良かった」と思うことはありますか |
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A. |
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Q. | 現在環境システム学科で学んでいる後輩やこれから環境システム学科を受験しようと思っている受験生に向けてアドバイスをお願いします |
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A. |
環境システム学科は環境という幅広いテーマを学べる素晴らしい学科です。心がけ次第では将来一生役に立つ武器となります。しかし、良い志がないと非常にもったいない4~6年間を送る事になってしまいます。将来自分が社会に対して何を仕掛けたいのか、どう役に立ちたいのかを見据えながら勉強することで知識の吸収の度合いが変わります。大学は通過点、そしてその先にある企業への入社も通過点です。 もし将来したい事が漠然としているなら、海外留学、ボランティア、他大学とのワークショップ、企業へのインターンシップ等、一見敷居が高そうな事にも思い切って参加してみる事をお勧めします(もしつまらなかったら「これは向いていない」と分かるだけでも十分将来の役に立ちます)。また先輩、教授、大学OB、他の大学生等、色々な友人を作る事も楽しく自分を広げる良い方法だと思います。 皆様が学生時代に多くの楽しい事を経験し、「これだ」と思える事に出会える事を心から願っています。 |
※2010年6月9日現在の調査に基づいて記載しています。