和歌の浦の地域づくり?景観づくり
和歌の浦地区は、万葉の時代から第一級の景勝地として知られ、昭和の中頃までは関西でも有数の歓楽観光地として栄えてきました。
しかし、宴会中心の観光がかげりをみせ、巨大な旅館ホテルが廃墟となり、気がつくと古代から続いてきた美しい景観はすっかり傷ついてしまっています。 そこでもう一度、環境を鑑賞し、デザインする道具として詩歌を見いだし、そこから環境を、景観を再構成することを試みます。漁村集落の入り組んだにぎわいのある生活、夕日に染まる海、ぽってりとした名草山。こういった環境を、言葉を使って鑑賞し、環境をデザインし、その中で生きていく。 ランドスケープを生活の中に思う存分に取り入れた、質の高い生活の場として、和歌の浦の生活空間をデザインし直します。
そういった質の高い生活を体験する仕組みとして、これからのツーリズムをデザインします。
この計画も、オン?ザ?ジョブで、住民の中に分け入りながら言葉をひろい、空間を測り、風景を感じる感性を養いながら進めます。
ときには、自力建設で小さな建物を、住民と一緒に建てることもあります。
研究の進行状況は、常に公開され、地域からのフィードバックを受けながら進んでいきます。