田辺 弘幸 さん
勤務先 | I Live Architects / 田辺弘幸建築設計事務所 |
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Q. | 現在の勤務先の業種と業務内容の種類を教えてください. |
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A. |
業種:建築設計事務所 業務内容:住宅、店舗、公共施設等の設計監理に携わっています。 |
Q. | 現在携わっている仕事内容について教えてください. |
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A. |
建築設計事務所で住宅や店舗等の設計監理の仕事に携わっています。お客様から依頼され、どのような建物にするかを企画立案し、工事が適切に行われているかチェックする仕事です。 お客様の要望や敷地状況を把握するところから始まり、図面や模型を用いて打ち合わせを重ね、計画を行います。建築は住まい手、使い手の生活に多大な影響を与えますので、納得いくまで対話をします。また工事費の金額調整や現場監理まで、一つの建物ができる最初から最後まで関わらせて頂いております。 |
Q. | 授業や卒業研究など,大学(大学院含む)で学んだことが,今の仕事にどのように活かされているか教えてください. |
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A. |
環境システム学科の授業でまち歩きや集落調査をする中で、環境を見る目を養うことができました。建築単体をどのように計画するかということだけでなく、敷地周辺の環境をどう読み取り、計画に活かすかを教わりました。 また、和歌山市の雑賀崎という集落に、地域住民の方と一緒に、小さな農作業小屋を実際に自分たちで建てるプロジェクトに関わらせて頂きました。その計画から建設までの作業を通して、さまざまな人と対話をしながら考える大切さを学ぶことができました。建築は一人で作ることができるものではなく、発注してくださるお客様、作ってくださる職人さんをはじめ、多くの人が関わって初めて実現することができます。建築をつくる大変さ、喜んで頂いた時のうれしさ、この農作業小屋は私の原点になりました。 |
Q. | これまで関わってきた仕事の中で,印象に残ったもの,例えば達成感の得られた仕事や悔いの残った仕事,などについて教えてください. |
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A. |
昨年設計監理させていただいた住宅が最も印象に残っています。昨年設計事務所を設立したのですが、独立するきっかけになった仕事です。地元の友人が依頼してくれました。 設計事務所に勤めているときは所長が最終判断をし、責任を負うことが多いと思います。しかし、独立するとすべてを自分で考え判断することになります。デザインはもちろん、使い勝手、耐久性、コスト、工期など責任はとても重く、より深く建築に向き合うことができました。苦労は色々ありましたが、完成した住宅で友人たちとお酒を飲んだ時はとてもうれしかったです。 |
Q. | 現在の勤務先に就職して,大学時代にやっておいたらよかったと思うことは何でしょうか. |
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A. |
就職してからは日々の実務に追われ、長期の休みをとることが難しいです。時間をつくり建築を見に行くようにしていますが、どうしても近場になってしまいます。大学時代は時間があったので、国内外の建築やまちをもっと見に行っておけばよかったです。 また、建築以外のことは疎かになっていたと思います。アートや文学など教養分野の勉強や、友達との遊びなど、さまざまなこと興味を持って取り組んでおいたらよかったです。 |
Q. | 現在環境システム学科で学んでいる後輩やこれから環境システム学科を受験しようと思っている高校生に向けてアドバイスをお願いします. |
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A. |
大学での勉強は受験勉強と違って自分で興味をもって積極的に学ぶ姿勢が重要です。建築に限らず興味をもって学ぶのはとても楽しいです。環境システム学科ではさまざまな分野の勉強ができるので、「これだ」と思えることを見つけてほしいです。 そして、一緒に学ぶ仲間をつくってください。意見を交わす中で得られる気づきはとても貴重です。卒業後10年以上経ちますが、大学の仲間とは今でも切磋琢磨する関係が続いています。 なんでも言い合える仲間をつくり、充実した大学生活を送ってください。 |
※2014年10月1日現在の調査に基づいて記載 しています。