- 餅越 葵さん
- ナノテクノロジークラスタ
- 精密物質学科2018年3月卒業
- インタビュー:2019年3月
私は、入学時から、自分が打ち込める分野が見つかれば大学院に行こうと決めていました。そして3年次までの成績で優秀者として表彰されたことが大学院入学を後押ししてくれました。卒業論文を書く上で研究における1年の短さを痛感し、院に進むと決めて良かったなと思ったことは印象深いです。
私は人工光合成の研究を行っています。植物が行う光合成を人の手で行うには、植物の優れた機能を代わりに行う‘光触媒’が必要です。今実用化されている光触媒は、効率が低く、人工光合成に使うにはまだまだ開発?改良が必要です。そこで私は、光触媒の表面にナノサイズの構造体を作ることで、効率をアップさせる研究に取り組んでいます。更に、取り扱っている物質は半導体としても知られていて、形成するナノ構造体を制御できれば電子デバイスにも応用できます。このように、活用範囲が広い研究分野であり、研究に意欲的に取り組めます。
大学院の授業では「システム工学講究」が印象に残っています。この授業は毎週院生が研究結果を報告する授業ですが、他研究室の学生の発表から、自分の知らない実験手法、ものの見方を学ぶことができるので、技術者に必要な視野の広さを身につけることができます。また自分の発表では、先生方からの質問やコメントは研究に役立ち、とても勉強になります。でも発表前にはとても緊張します(笑)。それも自分との向き合い方を知るいい機会です。