経済研究所は1949年10月、和歌山大学経済学部の発足とともに、経済学部の附属施設として設立された。その淵源は遠く和歌山高等商業学校調査部に遡るが、当研究所はその事業を継承しつつ、広く経済学部所属の教員?大学院生?専攻科生並びに学部学生の研究?教育を増進する目的を持って次のような諸活動を行っている。
1. 研究調査及びその成果の刊行
- 当研究所の研究調査活動としては、昭和59年以降、和歌山県地域に関する調査研究の成果を「地域研究シリーズ」と題して刊行している。
- 所属教員の専攻諸分野の研究成果については、これを公にすべく和歌山大学経済学会が組織され、学会誌『経済理論』が1950年11月より発刊された。また研究年報刊行委員が組織され、平成9年度に『研究年報』第1号が創刊されている。当研究所はそれらの刊行に協力している。
- 所属教員の最新の研究成果についての情報交換を容易にするため、「Working Paper Series」を発刊することにし、平成8年度に第1号を刊行した。
- 人的?知的資産の地域への還元を目指して、平成8年7月に和歌山大学経済学部、和歌山社会経済研究所及び和歌山商工会議所の三者により「和歌山地域経済研究機構」を設立した。
2. 図書?資料の収集と整理
- 図書?資料の収集と整理については、当研究所の主要事業として、和歌山大学経済学会発行の『経済理論』と他大学及び一般研究機関発行の学術刊行物の交換を行っており、また他大学及び一般研究機関から学術刊行物の寄贈を受け、学術研究の交流の推進を目指している。
- その他、調査研究環境をより充実するために要望のある和?洋雑誌を購入しており、また、大学図書館とは別途に辞書?事典?地図帳などの参考図書の充実にも努め、教職員並びに学生の閲覧利用に供している。
- 近年、地域研究に関する資料類の収集にも努力しており、とりわけ、和歌山県下の行政機関?企業などとの資料交換によって地域関係資料も充実してきた。
- なお、当研究所では受け入れの諸刊行物および図書資料?参考図書類についてその増加に応じて逐次「目録」や「一覧」を発行し、利用の便宜をはかっている。また所属教員の研究成果についても定期的にとりまとめ、研究を推進している。
業績目録(平成8年度から「著書論文目録」を改題) | 毎年 |
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逐次刊行物所蔵リスト | 2~3年毎 |
備付辞?事典等一覧 | 新規購入の都度 |
3. 研究?教育活動への支援
- 教員のみならず学生、近年とくに外国人留学生に対する資料の提供?レファレンスサービスなどを行い、留学生の母国語事典等も取り揃えている。
- 研究会や学術講演会は和歌山大学経済学会が主催して毎年数回、定期的に開催されているが、当研究所もこれらをより効果的に運営し成果あらしめるため様々な便宜を提供している。