観光学科の精鋭が体験! 飯田市グリーンツーリズム
公開日 2007年12月15日
飯田市ってドコにある?
■長野県南部に位置しており、大阪からの所要時間は自動車で約3時間半。
■山間部が大半を占めるため人口密度は約160 人/?で、和歌山市の10%にも満たない。
■ちなみに、携帯電話の所持は1世帯あたり1台未満である。
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飯田市ってどんなところ?
飯田市の桜
飯田市には樹齢300 年を超える立派な桜が一本ずつ散在しています。これらの桜は「桜守」と呼ばれる人々が自ら守り育て、観光客に紹介しています。彼ら「桜守」のおかげで市内各所に立派な一本桜があるので、桜の下での花見祭りではなく、飯田の歴史?文化に触れる桜巡りを楽しむことができます。今回は飯田美術館にある樹齢350 年の「安富桜」を掲載しました。 (写真:著作権確認中)
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?いいだ人形劇フェスタ
?今年で29 年目の「いいだ人形劇フェスタ」。始めた当初は全国で行われていたが、今や飯田は人形劇の、メッカとなっている。それは何故か?
それは市民の全面的なバックアップ!約二千人の市民がボランティアとして人形劇人との交流を助けています。今では国内外から様々なジャンルの人形劇団が集まるほどになっています。(写真:著作権確認中)
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?飯田型グリーンツーリズムとは、
ここからが本題の飯田型グリーンツーリズムについての話。
本来グリーンツーリズムとは、「緑豊かな農山漁村地域において、その自然?文化?人々との交流を楽しむ滞在型の余暇活動」という定義であるが、飯田型グリーンツーリズムでは下図のような構成となっている。
?体験教育旅行
主に小?中?高校生を対象としたツアー。ラフティングや乗馬、郷土料理体験に加えて、農家民泊も体験してもらうことによって、本物に近い農家の暮らしを感じてもらう。フィールドワークとして、よこね田んぼ、観光農園などを訪れたりもする。(写真:著作権確認中)
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クラインガルテン
ラウベと呼ばれる休憩小屋付きの市民農園のこと。コンセプトとしては、山間部の過ごしやすい気候の下で、自家消費用の農作物をつくってもらい、農作業を終えればラウベでのんびりしてもらう。1年単位での契約で、最長5年まで更新できる。現時点では、関東の都市部からの需要が高いようだ。(写真:著作権確認中)
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ワーキングホリデー
日本語にすると「援農」。主に都市住民で農業や農村生活に関心のある方を対象とし、農繁期の農家の仕事を手伝ってもらう。他所では援農に対して若干の賃金が支払われてそのお金で公共宿泊施設を利用するが、飯田では限りなく本物に近い農村生活を体験してもらうため、賃金の代わりに農家から食事?宿泊を提供してもらう。(写真:著作権確認中)
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飯田型グリーンツーリズムの狙い
この地域には大学が少なく、多くの若者が県外の大学へ進学します。
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そして、故郷に戻らずにそのまま就職?定住するケースが年々増加しているのです。
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これによって、農家は次代の担い手を失い農業を続けられなくなって休耕地と空き家が年をおう毎に増えていきます。
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結果として、地域が弱体化して更なる若者の流出が起こってしまうのです。
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まず、若者層には体験教育旅行で豊かな自然の良さと自然と調和した農村生活に興味を持ってもらいます。そして、中年?熟年層にはクラインガルテンで農業作業を体験してもらい、自家農園での栽培?消費の良さを感じ取ってもらいます。
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そして農村生活に興味を持ってもらった人々には、ワーキングホリデーによって本物の農作業?農村生活を体験してもらいます。
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それから、農村での生活を気に入ってもらった方に移住を果たしてもらう。
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これで、移住者には新しく農地?家が必要となって、休耕地?空き家の問題が解消されます。
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?最後に
今回の研修では農家の方と行政の方の両方の生の声を聞くことができましたが、両者の目標?連携が合致しており上手くいっていると感じました。特に、行政側の情報の発信?統括方法、農家の方の地域活性への意志には関心しました。観光における環境資源の利用法や地域住民との関わりなど、多くのことを学べましたので大学での勉学に生かしていく所存です!!!!