公開日 2015年04月30日
環境システム学科では、卒業生による大学院進学に関する講演会&パネルディスカッションを実施しました。
- 日時:4月30日(木) 3?4限
- 会場:B202号室
- 対象:学部4年生(3年生以下も可)、大学院博士前期課程
プログラム
第一部(13:10?14:10) 卒業生による講演
- 題目:社会人になる前に理系学生として意識すること
- 講師:日野 良太氏(2013年3月修了 博士後期課程在籍 株式会社大林組勤務)
第二部(14:20?15:20) 卒業生3人によるパネルディスカッション
- テーマ:理系学生にとっての大学院
- パネラー:
平井 千津子氏(2005年3月前期課程修了)
本塚 智貴氏(2008年3月前期課程修了)
日野 良太氏(2013年3月前期課程修了)
第三部(15:20?) 個別質疑応答
【開催報告】
第一部の日野氏による講演では、建設業界における職務が学部卒業者と大学院修了者で異なることが紹介され、プロジェクトの計画やマネジメントを担う大学院修了者には、自ら考える力や多面的な知識?情報を統合する力が必要となることが指摘されました。また、こうした能力が、修士研究の遂行や資格取得に向けた勉強、学術論文の執筆など、大学院在籍時に取り組んだ幅広い活動によって培われたことが強調されました。
第二部のパネルディスカッションでは、大学院進学を考えたきっかけや進学後の学生生活の実態、大学院進学のメリット、デメリットなどについて意見が交わされました。大学院進学のメリットとして、平井氏からは、学会等で様々な企業や業種の情報に接する機会が増えるため、自らの進路をしっかり見極めることができること、投稿論文の作成や学会発表などの経験を積み重ねることで、締め切りから逆算してスケジューリングする習慣が身につくことなどが挙げられました。また、大学を出てから学ぶことのほうが多いので、大学院で勉強の仕方や物事の組み立て方に関する学びを深めることも重要であると強調されました。本塚氏は、他研究室の調査活動への協力やクラスタでの研究活動を通じて、異なる分野や立場の人たちと議論することも、社会人基礎力を養ううえで欠かせないと述べられました。日野氏も同様に、幅広いステイクホルダーとの協議や対話が必要となる建設業の技術職では、考え方や話し方を変えながら臨機応変に対応しなければならない場面が多いため、大学院クラスタでの経験が役立っていると述べられた。また、企画書の作成でも学術論文並みの文章や構成が要求されるため、大学院での研究活動は将来の仕事と不可分であると指摘されました。
第三部の質疑応答では、参加者からは大学院進学に伴う学費工面の方法などについて、逆に参加者に対しては学費以外で進学を躊躇する理由について質問が投げかけられ、意見交換がなされました。また、「学部卒業者と大学院修了者で、能力的な成長での決定的な違いは何か?」との質問もなされ、パネラーからは合理的に物事を進める力や考え抜く力、現場の問題に対して具体的な改善策を立案する能力などが挙げられました。