【報告】2019年度(令和元年度)友の会冬季講演会(2/15)
公開日 2020年02月19日
2019年度岸和田サテライト友の会冬季講演会報告
【開催日時】2020年2月15日(土)13時~17時
【開催場所】南海浪切ホール研修室1
【出席者数】友の会16名 一般参加他25名
【基調講演】システム工学部システム工学科環境科学メジャー 助教 田内 裕人氏
【講演内容】講演概要は以下であった。
① ? ? 日本の土地と成り立ちについて
日本の土地は歴史上、山が多く平地は少ない。平地は古代からの地殻?気候変動と土砂堆積により出来た脆弱な土地で、ここに人口が集中している。また戦後の地下水の汲み上げにより地盤沈下を起こし海抜“0”?地帯も出来ている。岸和田は南東地域ほど高い地形で、新田開発、埋め立て地等で脆弱である。各自治体の洪水ハザードマップ整備率は98%に達している。避難の参考にすること。
② ? ? 地震と津波について
地震は地下で起きる岩盤の「ずれ」により発生する。大阪は上町断層帯と中央構造線断層帯が通る。大阪は地盤が柔らかい。柔らかい程ゆっくり大きく揺れる。岸和田は上町断層帯上にあり、地震?津波は海側ほど危険度が大きい。 1981年改正建築基準法(耐震基準;震度6-7に耐える)を参考に住居の耐震性に向上に努め、津波による人的被害は大きいので逃げることが大切である。
対地震シェイクアウト訓練; Drop (しゃがむ)、Cover(頭を守る)、Hold on(動かない)を実施することも有効である。また以下の点も重要であるとの指摘もあった。
③ ? ? 災害対策について
- 防災グッズの軽量化?歩ける限度の最小限(軽く)に留めよ。
- 災害廃棄物の減量化?①どうして減らす→町を強く、頑丈な建物化 ②早く処理する→分別して出す
- 外出先で災害に合った時を想定対応策の検討?緊急避難し動かず、家族と連絡を取る方法を決めておく。(LINE等方法を決めて置くと良い)、他。
④ ? ? 質疑応答
- 災害時の観光客への対応?模索中である。
- 今後災害対策を実施していく上での特に注意する問題点?アイデアについて?実践してみて問題点を改善してゆくサイクルが作ることが良いだろう。
- 取組を広げていくポイントは??女性を巻き込んだ対策を進めると良い。
【防災カフェ】 ? 参加者をグループ分けし3班26名で、災害後の対応についてまた平時から備えておくことをテーマに議論した。
今回障がい者の方々の参加により、健常者の視点では気が付かない点について指摘があった。介助者も含め障がい者対応避難経路?障がい者対応避難所の場所など情報不足が挙げられていた。またドローンの活用による被災後の被災状況の確認が可能であることや、オープンデータを活用することで課題解決につなげていけるのではないかなどの指摘や、何よりも平時のコミュニティ作りが災害時でも有効ではないかなどの議論もあった。今回のカフェの中では結論は出なかったが、今後防災カフェなどの取り組みが有効であるとの声が障がい者の方からも上がっていた。
【2020年前期授業説明】西出地域連携コーディネーターより、前期授業について説明を行った。
【閉会挨拶】藤田岸和田サテライト代表より挨拶があった。
また、友の会会員の神谷氏より「サイバスロン」スイス大会のクラウドファンディングについて呼びかけがあった。
(なお2/15付けで友の会より1万円のクラウドファンディングを行っていました。)
〇2月28日に目標金額を上回る2,545,000円を達成しました。
様々な方々にご参加いただき、防災について新たな視線で考えることができました。
防災カフェの各班で出た災害に対する様々なアイデアを模造紙に貼っていきます。
最後に各班から話した内容を書き込んだ付箋をもとに報告してもらいました。
熱心にご指導していただ田内先生。
サイバスロン クラウドファンディングについて呼びかける神谷氏。
最後に岸和田サテライト代表の藤田先生よりご挨拶いただきました。
このたび下記の通り、岸和田サテライト友の会冬季講演会を開催します。
日 時: 2020(令和2)年2月15日(土) 13時~17時
場 所: 南海浪切ホール4F 研修室1 (大阪府岸和田市港緑町1-1)
◇講 演 「都市の防災と復興」~大地と町の成り立ちから考えよう~
?講 師 和歌山大学システム工学部システム工学科助教 災害科学教育研究センター員 田内 裕人氏
?講演概要
地震や洪水など、私たちのすむ町はたくさんの災害の危険にさらされています。ひとたび災害に見舞われると、家や町がこわされ、復興を阻む大量のごみも出てきます。なぜこんなことが起こるのか。大地と町の成り立ちをひとつの切り口にして、町の災害と防災について考えてみたいと思います。
◇ ぼうさいカフェⅡ 「被災後の復旧について」
台風で被災した体験を持ち寄って、話し合ってみませんか?屋根やカーポートなど被害からどうやって復旧したか、こうした被害に遭わないためにどうするか等、お茶を飲みながら楽しく話しましょう。「ぼうさいカフェ」へのご参加をお待ちしております。
◇2020年度前期開講科目の説明
2020年4月から8月に岸和田サテライトで開講する大学院?学部開放授業についてご案内します。
※参加無料?申込不要※
お問合せ先: 和歌山大学岸和田サテライト 電話?fax 072-433-0875
? メールアドレス kishiwadastaff@ml.wakayama-u.ac.jp
ここをクリックしますと、以下のチラシのPDFが表示されます。